住友林業の断熱材はグラスウールだけ?他の種類と性能を調べてみる
目次
- 住友林業で使われているグラスウールとは?
- 住友林業ではさまざまな断熱材を使用しています!
- 断熱性能を知る指標!「UA値」はどうなっている?
- 住友林業の断熱材は厚さは、過去のものと比べると段違い!
- 住友林業の断熱材は標準仕様でも性能が高いです!
- 住友林業の断熱材は変更しなくても十分な性能を持っています!
- 住友林業の床に仕込む断熱材の性能は?
- 住友林業が基礎の断熱材を内側に入れる理由
- 断熱性能の王者、一条工務店と比べてみよう
- 壁内結露って何?知っておきたいグラスウールのリスク
- 断熱性能はここまで進化している!1980年代の家と比べてどうなの?
- 住友林業のグラスウールは袋入り。メリット&デメリットを確認!
- 断熱性能を強化した「360°TRIPLE断熱」を新規採用!
- 【まとめ】適材適所な断熱材の使い方で、業界トップメーカーを追う
毎年、「猛暑」が話題となる日本。新居での生活が快適なものになるかどうかは、断熱材の選び方にかかっていると言っても過言ではありません。
「木の家」でおなじみの住友林業の家はどんな断熱材を採用しているのでしょうか。
今回は、住友林業の家の断熱性能に注目してみましょう。
昔ながらの木の家は、夏涼しい。
・・・そんなイメージもありますが、本当にそうなのでしょうか?
住友林業の家は涼しいの?
住友林業ではグラスウールと呼ばれる断熱材を使用していますが、効果は高いかなと思います。
グラスウールとは、ガラスを細かくしたものと砂を混ぜた断熱材のことです。
外壁や天井などに敷き詰める形で使い、エコで安全な断熱材として使われることが多くなっています。
耐火性能が高く、シロアリの被害も受けにくいので木造の住友林業の家とは非常に相性がいいものになっていますね。
ガラスと砂を混ぜ込んで作るだけなので、費用としてもコストを下げることに成功しているのでうれしいポイントが多いです。
しかし、湿度に弱いという弱点だけがありますが、住友林業では格子状のパネルを使って湿気対策を行っています。
弱点をきちんと考慮している住友林業ならば、安心して施工してもらえるかなと思います。
住友林業ではさまざまな断熱材を使用することで、家の断熱性能を高めているようです。
壁や天井にはグラスウールを使用することで、隙間なくしっかりと熱をシャットアウトします。
湿気に弱いという弱点も、住友林業ならではの技術でカバーしてあるので安心です。
ほかにも、床下には押出法ポリスチレンフォームを使用して、床下の湿気と共に空気が漏れ出すのと入ってくるのを防ぐことに成功しています。
シロアリの侵入も同時に防ぐ作りになっているので、非常に有効な処置かなと私は思います。
窓にもアルミ樹脂複合サッシやアルゴンガス入りのガラスを使うなど断熱性に対して徹底した素材を使用しているのがわかります。
木造住宅でこれだけ断熱機能を高めてくれているのは、住友林業のほかにはなかなか無いかなと個人的には思います。
しかし、断熱材の種類だけで「断熱性が高い/低い」と判断するのは少々乱暴です。
住宅に関して素人な私たちはメーカー側の説明を信じて選ぶしかありませんが、やはり客観的な基準は欲しいですよね。
実は、建物の断熱性能はある数字によって表すことができます。
それは「UA値=外皮平均熱還流率」というもので、建物全体の「熱の伝わり方」を表すもの。
数値が小さいほど「断熱性の高い家」ということになります。
同じような数字に「U値」や「R値」もありますが、建物全体の断熱性を見るにはUA値が確実です。
住宅の断熱性能について議論する場合は、使われている断熱材が何であるか?よりもこのUA値を見るのが手っ取り早い!
住友林業の家は、全ての地域において1.0以下。
特に北海道など寒冷地で数値が低いことから、地域の気候特性に合わせた家づくりをしてくれているんだということがハッキリわかりますね。
住友林業では、断熱材の性能向上を常に考えている企業だと私は思います。
断熱材の性能は、その厚さに比例して性能がアップすると言われているようです。
住友林業の断熱材は、昔は天井が31mm、壁には23mm、床に14mmのものを採用していました。
それが現代では、断熱材の厚さが圧倒的に増えているのです。
今では天井が220mm、壁は100mm、床は100mmとなっています。
これだけの厚さになってくると、家の省エネルギー性能も向上すると共に電気料金などの節約にも貢献してくれますね。
断熱材の厚さは寒い地域になれば厚くなっていく傾向にありますので、家の快適性に関していえば住友林業ならば心配することはないかと私は思います。
寒いのが苦手な人は、断熱材の厚さにもこだわってみるのはいかがでしょうか。
住友林業の家は、断熱性能の高さが1つのウリになっていると私は思います。
標準仕様でもその性能の高さには定評があり、その理由としては断熱材の高さにあるようです。
天井や壁に使われる鵜断熱材としてグラスウールが採用されており、厚さも十分なものが取られています。
部屋の気密性はもちろん、外の音もシャットダウンしてストレスを無くすことに貢献してくれます。
グラスウールは結露などが発生しやすいという弱点もありますが、住友林業ではこの点も技術力にてしっかりフォローしてくれているのです。
床材には押出法ポリスチレンフォームという断熱材を使用しており、こちらは気密性の向上だけでなくシロアリの侵入も防ぐ力があります。
これだけ家のことを考えて作ってくれている住友林業ならば、安心できるかなと私は思います。
住友林業の家は、オーダーメイドで作れるので断熱材なども変更することが可能になっているかと思います。
しかし、断熱材に関しては私は無理に変更する必要はないかなと感じています。
住友林業の断熱材は高性能で、標準仕様でもしっかりと高気密・高断熱の家を実現しています。
私が住友林業の断熱材と他のハウジングメーカーと違うなと思ってしまうのは、夏場でも快適に過ごせるという点です。
断熱材を使用する家では、たまに夏場の空気調整が難しくなってしまうことがあります。
住友林業ではそうしたことも無く、夏場でも断熱材によってイヤな暑さを感じることはないようです。
これは、住友林業が木材にこだわった家を作っていることに理由があるかと思います。
木のぬくもりがある家に、私ならば住みたいですね。
住友林業で使われる断熱材は、性能が高くて冬では寒くなりずらく、夏でも暑くなり過ぎないと言った丁度良いものとしてまとまっているようです。
もちろん気温の感じ方には個人差があるかと思いますが、住友林業では地域によって断熱材の性能を調整してくれるのもうれしいですね。
また、床に使われる断熱材には押出法ポリスチレンフォームと呼ばれるものを使っており、床下から入ってくる外気もきちんとシャットアウトしてくれます。
この押出法ポリスチレンフォームのうれしいところは、断熱性能だけでなく防蟻にも効果をしてくれているという点にあります。
住友林業の家は基本的に木造建築になってきますので、シロアリのこともきちんと考えた作りになっているのは非常にうれしいかなと私は思います。
昔は家の断熱性能を高めるため、断熱材を外壁にそのまま使うのが主流となっていました。
しかし、外壁に断熱材をそのまま使ってしまうと、そこからシロアリが侵入しやすくなってしまい家の安全性という面で非常にネックになってしまうというデメリットがありました。
木質にこだわる住友林業さんの家ならば、この点に関しては致命傷になってくるのではないかと思います。
そこで、住友林業では家の外壁に断熱材は使わずに、天井や壁の内側、さらには床下に断熱材を仕込むという形を取っています。
壁の内側だと断熱性能が下がるという風に思いそうですが、住友林業では天井に220mm、壁に100mm、床に60mmと十分な厚さを確保しています。
壁の内側に仕込むことで、冬場の寒さと夏場の暑さが程よいバランスになっているようなので住みやすい家なのではないかなと個人的には思います。
断熱性能といえば、同じく木造住宅が得意な一条工務店が有名ですが、UA値を比較してみるとどれだけの違いになるのか気になるところです。
調べてみたところ、両社のUA値はどの地域においてもほぼ同じ!
出典:一条工務店 公式サイト 平成25年省エネルギー基準と「i-smart」のUA値(断熱性)比較
- 省エネ基準1:0.46
- 省エネ基準2:0.46
- 省エネ基準3:0.56
- 省エネ基準4:0.75
- 省エネ基準5:0.87
- 省エネ基準6:0.87
一条工務店は、一般的なグラスウールの約2倍の断熱性能を持つ「高性能ウレタンフォーム」を採用していることをアピールポイントとしていますが、建物全体の断熱性を見てみれば、グラスウールを採用している住友林業の家と大差はないのです。
断熱性を比較する場合は断熱性の種類やU値、R値ばかりではなくこの「UA値」を比較してみることが大切ですね。
断熱材を語る上では、「結露」の問題を避けては通れません。
盲点となりやすいのは、壁内結露。
読んで字のごとく、壁の内側の見えないところで進行する結露のことです。
こちらのコラムにもあるように、一般的な住宅で採用されている「構造用合板+グラスウール」という組み合わせは、地域によっては壁内結露のリスクが高くなります。
⇒ 参考:一級建築士事務所 公式サイト 壁内結露に注意しよう。グラスウールと構造用合板だけじゃない、壁内結露の可能性
では、住友林業の家はどうなのか?というと、壁体内に独立した空気層を設けて余分な湿気を放出させるような仕組みになっています。
また、万が一外壁から水分(雨水など)が侵入したとしても「半透明高分子防水シート」の高分子吸収体が水分を吸収して膨張することで水分の侵入口を塞いでくれます。
こういった水分対策は、家の耐久性を高め寿命を延ばすことにつながります。
断熱性や断熱材について考える際には、一歩進んで「結露」「水分」についても考慮すべきですね。
設計士さんがちゃんと考えておいてくれるだろうと思いがちですが、実際はコスト重視でそこまで考えてもらえていないケースも多いのです。
「見えない部分」についてどこまで突っ込んだ質問ができるかが、家づくりの成否を左右すると言っても過言ではありません。
「おっ、そんなことまで聞いてくるなんて、なかなかやるな」
と、メーカー側が一目置くくらい知識を蓄ておきたいものですね。
断熱性能はここまで進化している!1980年代の家と比べてどうなの?
昨今の住宅は、断熱性能が飛躍的にアップしています。
たとえば筆者の実家は1980年代に建てられた家ですが、最近の新築のお宅と比べると比較にならないくらい、夏は暑くて冬は寒い・・・。
具体的な数値で言うとどのくらい違うのか?住友林業の公式サイトにとてもわかりやすいデータがありましたのでシェアします!
出典:住友林業の家 公式サイト 断熱 壁・天井・床を隙間なく断熱
壁や天井・床を隙間なく断熱材ですっぽり包んだ住友林業の家は、1980年代の家に比べるとその厚みは4倍以上。
こちらのグラフにあるように、夜11時に暖房を停止した場合、朝5時の室温には5度以上の差があります。
出典:住友林業の家 公式サイト 断熱 1980年頃の家(旧省エネ基準)との比較
つまり、断熱材の厚みが増し、さらにその施工技術が向上したことで、日本の住宅は確実に「熱を伝えにくく進化している」ということ。
外気の影響を受けにくいので、1980年代の家に比べたら年間に10万円もの光熱費をカットできるのです。
出典:住友林業の家 公式サイト 断熱 1980年頃の家(旧省エネ基準)との比較
こういった具体的なデータをわかりやすく出しているメーカーはありそうでいてあまりないので、「今」と「昔」の住宅性能を比較したい場合は重宝するはず。
特に、建て替えを検討されている方は、「今住んでいる家(1980年代に建てた家)と比べて、新しい家がどれだけ快適なのか」を具体的な数字で見て自分や家族を納得させることができるでしょう。
他社比較ばかりで答えを出せない時は、こういった「新・旧」の比較に目を向けてみるとメーカー選びや商品選びのヒントや決定打を見いだせるかもしれません。
住友林業のグラスウールは袋入り。メリット&デメリットを確認!
グラスウールは、袋に入った状態で施工されるのか、それとも袋に入っていない裸の状態かによっても性質が違ってきます。
まずは、グラスウールの性質について素人にもわかりやすく解説してくれているコチラの動画を参考にしてみてください。
この動画の中でも言われていますが、多くのメーカーは湿気対策として袋入りのグラスウーを使っています。
しかし、袋は連続させて施工しないと隙間から湿気が入り込んでしまうというデメリットがあるのです。
理想的には、袋ナシのグラスウールをサイズ通りに入れて気密シートを貼るという方法が良いのだとか。
では、住友林業の家はどうなのか?というと、グラスウールは「袋入り」が使われています。
「コストを下げる」という意味では袋入りが良いのですが、施工技術がマズイと隙間ができやすく断熱欠損が起こりやすい。
住友林業クラスになればそんな致命的な施工ミスはないとは思いますが、「袋入りのグラスウールには断熱欠損が起こる可能性がある」というのは事実なので、この点は要注意ですね。
もっとも、「筋交いのないビッグフレーム工法なので断熱材の施工がしやすい。だから職人による腕の差が出にくい」という住友林業ならではのメリットもあるので、袋入りグラスウールの弱点については考慮されているものと思われますが。
気になる方は、担当の営業さんに「こんな話を聞いたんですけど・・・」と疑問をぶつけてみましょう。
具体的に袋入りグラスウールをどんな形で施工していくのか、袋同士をどうやってくっつけていくのか、動画など見せてもらえたら安心できますね。
断熱性能を強化した「360°TRIPLE断熱」を新規採用!
住友林業は2020年9月、新たに「360°TRIPLE断熱」という断熱技術を標準仕様とすることを発表しました。
⇒ 参考:住友林業 公式サイト 断熱材・構造材・窓でしっかり断熱「360゜TRIPLE(トリプル)断熱」標準採用
これは、断熱材+構造材+窓で建物全体を360°しっかり包み込んで断熱しますよ、という手法。
コロナ渦にあって自宅で過ごす時間が増えていることを鑑み、省エネ効果のニーズの高まりにこたえる形で開発・販売が決まったようです。
注目したいのは、使われる断熱材。
「グラスウール(高性能品)24K」を新規採用しますが、これは従来のグラスウール10Kに比べて繊維径は1/2、密度は2.4倍とのことです。
つまり、これまでよりも断熱材の目が細かく、“密”に断熱材が施工される形となります。
その分、断熱材内の空気層が細分化され、外気からの熱の出入りを効果的にブロックできるようになるのでしょう。
世の中のみんなが家にいる時間が長くなっていることを踏まえ、「だったら、もっと家にいる時間を快適にしてあげよう」「そのためにはどうすれば良いのか?」とアグレッシブに考える姿勢は、さすが住友林業ですよね。
「コロナで経済状況が悪化している人が多いから、家買うのはやめておくか」
「こんな時に家を買う人なんていないんじゃないか」
と思いがちですが、自宅で過ごす時間が長いからこそ、今、住宅環境を整えるって非常に大事です。
どんな困難な状況もチャンスに変えられるんだ、ということを証明しているような販売戦略ですね。
【まとめ】適材適所な断熱材の使い方で、業界トップメーカーを追う
今回は「断熱材」という観点から住友林業の家づくりについてまとめました。
ポイントは、
- 住友林業では、断熱材として天井と壁に「グラスウール」を使っている
- 床下断熱には押出法ポリスチレンフォームを採用
- グラスウ―ルはエコで安全、シロアリにも強い
- 従来よりも断熱材を厚くすることで断熱性能を向上させている
- 建物全体の断熱性能を表すUA値では、一条工務店にも負けていない
あまり断熱性の高さを前面に押し出していない印象もある住友林業でしたが、トップを走るメーカーに引けを取らないレベルであることがわかりました。
ただ、一条工務店には「0.25」という驚異的なUA値を誇る商品「i-smart」があります。
住友林業の家も、これに負けない省エネ商品を開発して業界全体のレベルを底上げしていってほしいものですね。
平屋建ての総合情報
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